[176冊目]瀬尾まいこのちょっと変で、ちょっと泣ける家族小説

176. 幸福な食卓

ちょっと不思議な家族とボーイフレンドとの恋の話

幸福な食卓』は2019年本屋大賞を受賞した「そして、バトンは渡された」の瀬尾まいこの2005年の作品です。吉川英治文学新人賞受賞作とか。テイストは『そして、バトンは〜』にすごく似ています。多感で、ちょっと大人びた所とまだまだ幼い所が同居する少女が主人公です。『そして、バトンは〜』がすごい好きな作品だったので、同じテイストで楽しめたのは良かったですね。なんか最近年『君の膵臓を食べたい』とか、青春ものに弱いですね。いつのまにか結構前になってしまった学生時代が、ちょっぴり恋しいのが原因かもしれません(涙)

<<下に続く>>

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主人公の中原佐和子の家族は、少々他の家族と違いようです。昼夜は別に構わないのですが、とにかく毎日家族全員で朝食を取ることがルールなのです。誰かが休みの日も、夜更かしした日も、必ずみんな朝はテーブルに集合しなければいけません。そんなちょっと面倒くさいルールがある中原家です、ある日父がこんなことを言い出します。

「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」

父は父さんとやめるのと同時に教師もやめるらしい。何を言ってるのかイマイチわからない佐和子と、「まぁいいんじゃない?食うぐらいならなんとかなるし」と深く考えず受け入れる兄の直ちゃん。

直ちゃんは特に努力をせずとも勉強もスポーツもあっさりできてしまう、とても器用な人でした。3年間学年トップだった高校生活の終わり間近に、直ちゃんは突如「大学には行かない」といい出しまして。そして大学に行く代わりに、農業をはじめました。佐和子の母は少し前から一人暮らしを始めていました。ただ決して不仲という訳ではなく、シンプルに初めての一人暮らしを満喫している様でした。家族にこういった少々違和感のある行動がで始めたのは、五年前の父の自殺未遂が原因でした。

あらすじをみると、重く感じられるかもしれませんが、特に重い空気感は無く、また中盤からの佐和子とボーイフレンドの大浦くんとの恋愛は微笑ましくあります。上述の事件は実は和佐子にも大きな影響を及ぼしており、ちょっとずつ歯車がおかしくなった家族4人が、なんとか再び絆を取り戻していく、ちょっぴり泣ける物語です。そんなに長い話ではありませんので、『そして、バトンは〜』や瀬尾まいこが好きな人は是非読んでみてください。

幸福な食卓

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