[154冊目]薬丸岳の少年犯罪の父親の物語と[153冊目]西加奈子の短編集(きっと女性向け)

154. Aではない君と

最後まで吸い込まれ続ける少年犯罪の物語

Aではない君と』は少年犯罪の加害者側の親となってしまった家族の物語です。

建設会社のエリート営業マンの吉永。数年前に妻とは離婚したものの、新しい恋人もでき、仕事も順調だった。そんな吉永の人生は、元妻からの一報で一変する。

翼が…逮捕された…

元妻と暮らす一人息子が、同級生の殺害容疑で逮捕された。

「いったい何が?」

動機も、原因もわからないまま翼の元へ駆けつける吉永。しかし、面会した息子は一切自分を見ようとせず、ただひたすら無言を貫くのみでした。

<<下に続く>>

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センセーショナルな少年犯罪事件のため、毎夜マスコミが騒ぎ立てます。ヒステリックになる元妻。会社にそんなことをストレートに言えるわけもなく、ただひたすら一人で苦しむ日々が続きます。その後、何度も面会を重ねても、結局、息子の口から事件の真相を語られることはありませんでした。そして親子は審判の日を迎えます。

なぜ俺は、あの電話に出なかったんだ

吉永は事件のあったあの日、息子からの電話に出なかったことを激しく後悔したのでした。

犯罪加害者の親というのは一体どんな気分なんでしょう。でも自分に置き換えると、やはりどんなに世間から非難されても子供を守ろうとするかな。得てして子供がグレる要因というのは、親の余裕の無さや過剰な愛情の場合が多いですよね。目をそらせない吸引力のある小説でした。お子さんをお持ちの方に是非。

153. おまじない

人生の転機に背中をそっと押してくれる魔法のひとこと

おまじない』は西加奈子の8人の女性の物語を詰め込んだ短編集です。

人生の転機に思い悩む女性たちが、物語の中で、思いがけない人からそっと自分の背中を押してもらえるような魔法のひとことを与えてもらいます

「あなたを救ってくれる言葉が、この世界にありますよう。」と著者のコメントが帯にあるように、もしかしたら読者の背中を押してくれるひとこともあるかもしれません。

個人的には「オーロラ」が好きでした。ちょっと酸味のあるコーヒーを飲んだあとような、読後感です。女性におすすめの本です。

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