太宰治の最高傑作と日本文学の名作

モテる読書術」の中で夏目漱石、森鴎外、太宰治、芥川龍之介を読むことを勧められてましたので、アドバイスそのままに今まで食わず嫌いだった純文学を読み比べてみました。

105. 人間失格

この本に出会えてよかった

人間失格』は太宰治の小説です。今回初めて読んでみました。内容、表現の美しさなど全てにおいて心の底から出会えてよかったと思える本でした。

誰もが感じたことがある人に対する恐怖、道化を見透かされた時の恥ずかしさ、怖さから目をそらすために安易なものに流れていく若さ…

主人公葉蔵は聡明であるが故にそういった”恥”を人一倍感じてしまい、また上手く立ち回れなかった自分をどんどん卑下していきます。

こう書くと暗い本の印象を与えるかもしれませんが、単純に暗い本という訳でもありません。

僕はあまり同じ本を何度も読みませんが、この本だけは毎年1年の終わりにこの本を読み返すことにします。おすすめです。

104. 羅生門

渋みがある読後感

羅生門 蜘蛛の糸 杜子春 外十八篇』「羅生門」を初めて読んでみました。こちらも思いの外短い物語でしたね。10分くらいで読めます。

何でしょう。。。100年前の「世にも奇妙な物語」の様な感じでしょうか。

芥川龍之介の小説はどれも仏教の世界観の中に人間のエゴやずる賢さを融合させることで「蜘蛛の糸」に代表されるような、ちょっと渋みがある何とも言えない後味が残ります。

老人になった頃に読み返すと、この渋みの読後感が分かるようになるかもしれませんね。

103. こころ

物語のテンポが…

こころ』は夏目漱石の小説です。amazonでも素晴らしい評価がついているので読んでみました。

主人公が鎌倉で出会った”先生”のことを気に入り、先生の家に入り浸るようになります。段々の距離が縮まる主人公と先生。しかし先生には常に何かを隠している気配がありました。それは自分だけでなく先生の奥さんにも。先生が誰にも打ち明けられない秘め事とは…

これだけ評価が高いので名作なのは間違いないはずです。しかし個人的にはどうも物語のテンポが遅く感じ、残念ながらあまり楽しめませんでした。こればっかりは個人差があるので仕方ないかなと思います。

ひとつ良かったのは今回、太宰、漱石、鴎外、芥川、谷崎の代表作を読んでみて、日本酒やワインの飲み比べの様に5人の名著の読み比べが出来たことです。それぞれの”味”の違いがとても良くわかりました。お酒同様、口当たりの良い酒が自分に合うとは限りませんので、もしかしたら後日漱石ファンになってるかもしれません。純文学の入門としては良い読み方だったかなと思います。

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102. 鍵


これが谷崎純一郎ワールドか

』は谷崎潤一郎の小説です。友人に勧められて読んでみました。amazonのレビューでも賛否両論ですが、僕はシンプルに面白かったです。

夫婦それぞれが内緒でつけている日記を、途中から相手に覗き読まれていると知りながらも書き綴る奇妙な物語です。そして物語が進むに連れて自分自身もこの夫婦のやり取りを覗き見ている様な不思議な感覚に陥ります。これが谷崎潤一郎ワールドなのでしょうか。

男女が交互に心理を語る描写は江國香織の「きらきらひかる」を思い出します。実は「鍵」も「きらきらひかる」も勧めてくれたのは女性でして、もしかすると女性の方がより共感できる本かもしれません。

101. 高瀬舟

ブラックジャック

山椒大夫・高瀬舟』は森鴎外の有名な短編小説2作です。森鴎外の作品は1度も読んだことがなかったので調べてみた結果「高瀬舟」が一番評判が良かったので読んでみました。下記レビューは高瀬舟についてです。

まず想像以上に短編です。内容はブラックジャックに出てきそうなお話です。読んだ後味も似ています。そういえば森鴎外も手塚治虫も医者でしたね。

何人もの罪人を高瀬川を下り護送してきた同心羽田庄兵衛。ある日庄兵衛はそれまでには見たことがない程安らかな顔をした罪人喜助と出会う。庄兵衛はなぜ護送される罪人がそれほど安らかな顔をしてるのか不思議に思い、つい喜助に罪人となった理由を尋ねてしまう…

すぐに読めるお話ですので一度読まれては如何でしょうか。

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